みなさんは、子宮頸がん検診を定期的に受けていますか?

婦人科というデリケートな部分ですので、通院に慣れていない方はためらいも生じると思います。

ですが子宮頸がんは、初期の段階で発見されれば完治できるウイルスが原因で発生する病なのです。

特に近年では、20代・30代の若い女性に多く見られるといわれています。

このページを読み終える頃には、がん検診への心の準備が整っていますよ。

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■子宮頸がん検診とは?

女性の子宮の構造を大きく2つに分けると、「子宮体部」と「子宮頚部」に分けられます。

「子宮頚部」とは、「子宮体部」と「膣」を繋いでいる細長い器官ですね。

この子宮頚部で最も膣に近い「外子宮口」という部分に、子宮頸がんは発生する確率が高いとされています。

子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスに感染して起こるがんで、比較的ゆっくりと浸透していくのが特徴。

定期的に検診を受けていれば、がんになる前の段階で見つけることが簡単といわれています。



検診の内容・方法は?


・問診

受付で問診票を渡されますので、項目に従って記入していきます。
子宮頸がんに関わらず婦人科を受診すると毎回聞かれますが、生理周期、結婚・妊娠暦、過去にあった大きな病気などです。
特に生理周期は大切です。「○月○日に生理がきて、○日に終わった。翌月28日後の○日に生理がきた」などですね。
翌月把握してない方は検診前にメモしておくと良いでしょう。
スマートホンのカレンダーや、最近では生理周期を管理できる無料アプリがたくさんありますので、是非活用して下さい。
おりものの変化など気になることがあれば、備考欄に詳しく書いておくこと。
他人にはあまり知られることがないデリケートな内容ばかりですが、医師は問診票を参考に問診しますので、割り切って書くようにしましょう。


・内診台に移動します

医師からの問診が終わると、内診台に移動します。
看護師の指示に従い、衣服や貴重品を所定のガゴの中に置くようにします。
内診台はリクライニング式になっていますので、座り心地が良い状態になっています。
直接お尻が触れてしまう部分には、紙が敷いてありますので清潔ですね。
大抵の女性は内診が一番不安になりがちですが、身体が強張ってしまいそうな時は深呼吸してみましょう。


・子宮頚部細胞診

内診では、子宮頸部を細い綿棒でこすり、細胞採取します。
ほんの数分で終わってしまいますから、人によっては拍子抜けするかもしれません。
子宮体がん検査も追加している場合は、子宮内部に器具をいれて細胞を採取します。


・コルポスコープ診

コルポスコープ診とは、膣拡大鏡(コルポスコープ)を膣内に挿入して、子宮頚部や膣壁を拡大して観察する検査をいいます。
6〜40倍の拡大率で観察することが可能ですので、肉眼では見られない異変に気づくことができます。
細胞診と合わせて、広く行なわれています。


・HPV検査

HPV検査とは、子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)感染の有無を調べる検査です。
検査方法は子宮頸部細胞診と同様、子宮頸部の細胞を採取して顕微鏡で調べます。
海外では子宮頸部細胞診と同時に行う国もあるようですが、日本には導入されたばかりの検査ですので全額自己負担になります。
現在は厚生省が募集をかけていることから、今後は取り入れる自治体が増えていくことが予想されますね。


・エコー検査

ラストはエコー検査です。
別名、経膣超音波検査、経膣エコー検査とも呼ばれ、妊娠初期の検診でも行われる検査ですね。
清潔なキャップをかぶせた医療器具を膣内に挿入し、子宮頚部から子宮内部を超音波で調べます。
エコー検査では子宮頸がんだけではなく、子宮体部や細胞採取のできない卵巣まで診ることができるのです。



■検査結果はいつ頃届くの?その見方は?


子宮頸がん検診の検査結果は、10日〜1ヵ月後に書面で届きます。
または病院の方針により、電話で医師が直接話してくれる場合もありますのでその場合は早く結果を聞けるでしょう。


■子宮頸がん検診を受けられる場所や費用は?


検診を受け始める年齢は、性交経験から3年後か、20歳以降からとされています。(アメリカ癌協会のガイドライン)
日本国の行政検診は、20歳以上の女性を対象に施行する市町村が多いようですので詳細はお住まいの自治体やお近くの保健所にお問い合わせ下さい。
かかり付けの産婦人科がある場合はその病院にお問い合わせした方が良いでしょう。

費用についてですが、子宮がん検診の単独であれば3,456円の検診料となります。(長崎県健康事業団の例)
自治体によっては無料クーポンの配布などがありますので、詳しくはお住まいの自治体までお問い合わせ下さい。


■子宮頸がん検診で注意すべきこと


・内診での痛みや、出血について

内診台での診察では、膣鏡(ちつきょう)という器具を使い、膣内を広げます。

サイズも数種類あるため、痛みなどはありません。

膣鏡の挿入時や広げる時には、若干痛みを伴う場合があります。

身体が強張っていたり、お腹に力が入っているとどうしても痛みがでてしまいますので、深呼吸して脱力してみましょう。

膣鏡は子宮頸がん検診だけではなく、全ての婦人科系の診察に使用されるものですから慣れておいた方が良いです。
我慢できない場合は無理をせずカーテン越しの医師や看護師に伝えてくださいね。

また、検査後に出血することもあります。

細胞を採取するために、専用のヘラや綿棒などで子宮頚部や子宮内膜の表面をこすります。
よって、出血する場合が起こり得るため過度の心配でストレスなど溜めないようにしましょう。
あまりにも長く続いたり、出血の量が多い場合は医師に相談して下さい。


・生理の時に検診を受けても大丈夫なの?

生理中でも子宮がん検診を受けることができます。
検診予約日と重なってしまった場合は、念のため生理中であることを医師に伝えましょう。


■子宮頸がん検診について、まとめ

子宮がんの中でも子宮頸がんの発生は5〜10年かかるといわれています。

定期的な検診さえ行っていればがんになる前の異変に気づき、治療することができます。

その場合の経済的、身体的、そして精神的な負担はがん発症後に比べはるかに軽減されますよね。

自分だけはならないという思い込みは捨てるようにし、子宮がん検診への関心を持つように心がけましょう。

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