皆さんは卵巣がんをご存知ですか?
女性特有のがんは、乳がん、子宮がん、子宮頸がん、もう1つ卵巣がんがあげられます。
この病気は初期症状もなく、検査でも見つけられないケースが多いとされているがんです。
卵巣がんとは一体どのような病なのか、さっそく見ていきましょう。
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■ 卵巣がんとはどんな病気か
【卵巣とは】
卵巣とは卵子を育てて保管するという、生殖において重要な役割を担っている器官です。
子宮体部の両側についており、排卵日がくると成熟した卵を子宮体部に送り込みます。
また、女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)を分泌させる器官でもあります。
【卵巣がんとは】
卵巣がんとは、この卵巣にできる悪性の腫瘍のことを呼びます。
卵巣に出来る腫瘍は、良性腫瘍、卵巣がんになる悪性腫瘍、良性と悪性の中間である境界悪性腫瘍の3種類が存在し、卵巣にできる腫瘍はほとんどが良性であるとされています。
ですが、この腫瘍が10%の確率で悪性腫瘍になることが。
この悪性腫瘍(卵巣がん)が進行すると、卵巣の隣にある卵管を侵食し、子宮体部にまで広がります。
肝臓も同じですが、卵巣は「沈黙の臓器」と呼ばれ、初期症状がほとんどないとされている病。
このため、早期発見が難しいとされています。
検査方法も確立しておらず、かなり進んだ段階で発見されることが多いため死亡率の高い病の一つとされています。
【卵巣がんの原因は?】
卵巣がんの大元である原因はあきらかにされていませんが、以下のようなケースでかかりやすいとされています。
●妊娠、出産経験が少ない
排卵のときに傷ついた卵子の一部が卵巣内へ取り込まれ、そこからがんが発生すると考えられています。
よって、排卵の回数が多ければ多いほど、卵巣がんになるリスクが高まるといえます。
1度の妊娠で2年間は無排卵期間が続くため、卵巣を傷つける確立も下がります。
●年齢が更年期以降の人
卵巣がんの発生は50代がピークとされていますが、近年では30代・40代にも増えています。
●肥満、糖尿病、高脂血症、喫煙者
動物性脂肪を多量に摂取している場合や、喫煙は卵巣がんを招くとされています。
●家族や親族に卵巣がんになった人がいる
卵巣がんでも、遺伝による影響は否定できないようです。
排卵のときに傷ついた卵子の一部が卵巣内へ取り込まれ、そこからがんが発生すると考えられています。
よって、排卵の回数が多ければ多いほど、卵巣がんになるリスクが高まるといえます。
1度の妊娠で2年間は無排卵期間が続くため、卵巣を傷つける確立も下がります。
●年齢が更年期以降の人
卵巣がんの発生は50代がピークとされていますが、近年では30代・40代にも増えています。
●肥満、糖尿病、高脂血症、喫煙者
動物性脂肪を多量に摂取している場合や、喫煙は卵巣がんを招くとされています。
●家族や親族に卵巣がんになった人がいる
卵巣がんでも、遺伝による影響は否定できないようです。
【卵巣がんの罹患率は?】
日本における卵巣がんの罹患率は、毎年約8000人以上であり、死亡率は年間約4500人とされています。
婦人科のがんの中でもっとも死亡率が高いとされている病です。
わが国の卵巣癌の死亡率は、昭和25年に人口10万対0.8であったが、昭和50年には2.7、平成17年には6.9と急増しており、平成27年には17.7と予測されています。
■ 卵巣がんの症状とは
卵巣がんの初期症状はほとんどないとされています。では病状が進むとどのような症状に襲われるのか、詳しく解説します。
また、以下のような症状がでた場合は、かなり進行していることが疑われます。
・膀胱、直腸、結腸などを圧迫することによる異常。それによる便秘や頻尿。
・月経の異常、不正出血。
・下腹部にしこり
・子宮と卵巣を繋ぐ靱帯が捩れてしまう、茎捻転(けいねんてん)が併発する恐れ。
・卵巣がん特有の症状に、腹水(ふくすい)と呼ばれる液体が溜まり腹部に膨張感を感じたり、息苦しさを感じる場合があります。
・月経の異常、不正出血。
・下腹部にしこり
・子宮と卵巣を繋ぐ靱帯が捩れてしまう、茎捻転(けいねんてん)が併発する恐れ。
・卵巣がん特有の症状に、腹水(ふくすい)と呼ばれる液体が溜まり腹部に膨張感を感じたり、息苦しさを感じる場合があります。
もしこれらの症状で心当たりがあればすぐに病院で診てもらいましょう。
■ どのような治療が行われるのか
卵巣がんは以下のようにステージ分類されます。
ステージによって治療法は異なります。
ステージI : がんが卵巣内にとどまっている状態。
Ia → 片方の卵巣内にがんがとどまっている状態。
Ib → 左右両方の卵巣内にがんがとどまっている状態。
Ic → 卵巣内にがんはとどまってはいますが、卵巣被膜が破れていたり、卵巣表面に腫瘍がある状態。腹水にがん細胞が存在する場合。
ステージII : がんが卵巣だけにとどまらず、卵管や子宮など骨盤内の臓器に広がっている
ステージIII : がんが骨盤内の臓器だけでなく、上腹部に転移している状態。またはリンパ節に転移している場合。
ステージIV : がんが肺・骨・肝臓など、骨盤から離れた臓器に転移している状態。
【ステージによる治療法】
どのステージでも、手術による切除に抗がん剤治療と放射線治療を併せて行います。
日本婦人科腫瘍学会編「卵巣がん治療ガイドライン(2004)」によるのが標準です。
・ステージ㈵ : 手術による卵巣・卵管・子宮の切除。リンパ管などの切除。
・ステージ㈼ : 手術による卵巣・卵管・子宮の切除。リンパ管などの切除。または直腸一部切除。
・ステージ㈽ : 腫瘍減量術、卵巣・卵管・子宮・骨盤腹膜切除。脾臓、大腸、小腸の一部切除。
・ステージ㈿ : 卵巣・卵管・子宮・骨盤腹膜切除。脾臓、大腸、小腸の一部切除。
卵巣がんは、抗がん剤治療が比較的有効ながんです。
抗がん剤の副作用は人により異なるため、効果と副作用を観察しながら治療を行います。
また、放射線治療は、高エネルギーでがん細胞を小さくする効果があります。
卵巣がんでは、抗がん剤治療がメインに行われています。
現在の放射線治療では、脳や骨などへの転移を緩和するために使われることがあります。
■ まとめ
現代の医療と法律では、卵巣がんを早期発見・完治させる方法はまだ確立されていません。
ですが将来、検診方法や治療法は確実に進歩を遂げる可能性はあります。
今私たちにできる予防法といえば、煙草をやめる、毎日の食事の栄養バランスを整える、規則正しい生活を送ることくらいです。
何か違和感がある場合は諦めたりせず、まずは医師に相談してみることから始めましょう。
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