実家の両親との関係は、頻繁に行き来する場合と、お盆と正月だけだったり、数年に一度だったり、それぞれの家族でパターンが違いますが、親のほうにしてみれば、どんな時も子ども夫婦が顔を出してくれるのはうれしいものです。
とはいえ、自分のほうではない配偶者の実家を訪れるのは気が重くなりますし、自分の実家であっても、離れてから数年経てば、生活サイクルが変わったりして、他人行儀になりがちです。
そんな実家への訪問で大切なのは、「親しき中にも礼儀あり」。短い時間でも、お互いに気遣い、家族のきずなを確かめるために、必要なマナーをみていきましょう。
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新年の挨拶で帰省する際に心がけること
お客様の多い家、家族だけでのんびり過ごす家、年末年始の過ごし方はその家それぞれです。まずは互いの今の実家がどういう状況か、夫婦でよく情報交換をしておきましょう。その上で、交通機関のチケットがとれたら、先方に伺う旨、早めに伝えます。電話口では夫婦そろってのほうが、両親は安心します。泊りの場合は2~3泊くらいで考えましょう。お互い、疲れない程度に親密感を深めることができます。部屋数や用意できるふとんの事情で、泊まれない場合は、近くの宿泊施設を早めにおさえます。
日帰りの場合は、午後一時過ぎから四時くらいまでがベスト。ご両親が昼食や夕飯を一緒にと考えているなら、遠慮せずに、そのとおりにします。
遠方などの理由で、毎年の帰省が難しいなら、冠婚葬祭等家族の行事を勘案し、どの年に帰省するか、実家とよく話し合っておく必要があります。
手土産の選び方のポイントは? 手土産の予算は5,000円くらい。喜ばれるのは、両親の好きな食べ物やお酒で
すが、有名店や話題になった店のお菓子などもいいでしょう。夫婦が住んでいる地域の特産品なども話のタネになりやすいです。ご両親のほしいものがはっきりしている場合もあるので、よく確認をします。
先方がお酒が好きな場合は、お正月なので、金箔の入っているものや、同じ銘柄の少しランクの高いものなどもおすすめです。仏前に供えるお菓子などが別に必要な場合がありますので、これもよく確かめておきましょう。
親戚まわりを予定する場合は、親戚の家の手土産もお忘れなく。
子どもがいたり、同席する可能性がある場合は、お年玉を用意します。小学校中学年までは1,000円から、高学年から高校生くらいは3,000円~5,000円、高校卒業後は10,000円というあたりが相場です。
準備しておくとよいもの
お手伝いするしないに関わらず、エプロンは必須です。家族で旅行する場合、忘れてならないのは、タオル類。洗濯機が使えないかもしれませんし、子連れ帰省の場合は特に枚数が必要です。またデジタルカメラやビデオもあるといいでしょう。毎年の記録が、のちのち良い思い出になります。ぜひ、帰宅後に編集して、ご両親に送って差し上げましょう。
実家での振る舞いのポイント①―家事の手伝いと会話について
訪問した際、家事をどこまで手伝うのか迷うところです。各家庭ごと、主にお母さんなりお姑さんの考え方による部分があります。お母さんなりお姑さんが自分自身で切り盛りしたいのか、娘なり嫁に手伝ってもらうのを期待しているのか、手伝いだけではなく丸々やってほしいのか、よく状況を見極めましょう。訪問して3時間はお客様だが、そのあとは家の人=家事をする人、という捉え方もあります。手伝いを一度断られても、もう一度申し出るのを忘れずに。また料理は手伝わなくても、後片付けは手伝ってほしいと思っていることもあります。
仏壇がある場合は、訪問してまず、お線香をあげます。
会話は、聞き上手に徹すること。特に自分の身内の自慢話はしないようにします。会話に困った時は、配偶者の子どもの頃の話を聞きましょう。
ただし、この子は頼りないなど、否定的な話になることもありますが、けして同意してはいけません。親戚や近所の悪口がはじまっても、黙ってニコニコしているようにしましょう。
実家での振る舞いのポイント②―お風呂と就寝・起床、帰宅後
どちらかというと、お風呂は「お先にどうぞ」と勧められることが多いでしょう。夫の場合は勧められるままに入ってもいいですが、妻がそのまま入るか、順番を待つかは、夫と相談したほうがよいかもしれません。お風呂をいただいた後は、必要な後始末をきちんとしましょう。洗面台に髪の毛を残したり、お借りしたタオルを無造作に置かないよう、気をつけます。
就寝と起床の時間は、実家に合わせます。年末年始は、年越しそばやおせち料理の準備、ほかにお客様があるなど、ふだんと生活リズムが違う場合もあります。いつもより早めだったり遅めだったり、臨機応変に合わせましょう。
自宅に戻ったら、電話で、無事帰宅した報告と、お礼の言葉を忘れずに。
実家が喪中の場合は
年始の挨拶は慶び事にあたり、喪中の際は慎むべきとされるので、言葉とおり静かに過ごしたいご両親もいます。逆にそんな時だからこそ訪ねてほしいと思う親御さんもいます。そのあたりは両親の気持ちをよく確かめましょう。手土産も、「お年賀」であれば、紅白の水引にするところですが、喪中の場合は、お客様へのお茶菓子に使えるお菓子を「ご霊前」として用意するのもいいかもしれません。
まとめ
新しい一年のはじまりをそれぞれの家族と気持ちよくスタートさせましょう。
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