「鬼は外、福は内」と豆まきをしてこの一年、ぜひ福が訪れてくれますようにと願った節分です。
その翌日が「立春」…いよいよ春を迎えるのですね。
それでもまだまだ冬真っ盛りの寒さです。春が来たという感じはありません。
このように、実際の季節よりも早い「立春」は、どんな日でどのような意味や由来があるのでしょうか。
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立春とはそもそもどんな日?
立春は、暦の上では春ですが、冬の寒さのピークにあたる日という意味もあり、この日から徐々に春に近づいていくという意味を持っているのです。また、立春は二十四節気の一つです。二十四節気とは、1年365日を24に分けてそれぞれに名前を付けているというものです。
また立春は、この二十四節気の一番初めの節目にあたる「第一の節気」なのです。
立春の前には小寒や大寒という節気がありますが、昔は「春が1年の中で最初の季節である」と考えられていたのです。
もともと日本では旧暦を使っていた時代には、立春あたりを正月としていたようで、節分を大晦日としていた頃もあるようです。
それを裏付けるものとして、「二百十日」や「八十八夜」があります。
「二百十日」は台風が多いとされる日ですが、立春から数えて二百十日なのです。
また、茶摘みの歌詞のなかにあります「八十八夜」も、立春から数えて八十八日なのです。
いずれも始点が立春の日なのですね。
立春に食べるものとは
立春の食べ物や料理にはどんなものがあるのでしょうか。日本では、中国のように旧正月というものを盛大に祝福する習慣はないのです。
前日の節分には、いろいろな催しがあったり、食べたりしますね。
いわしにヒイラギ、豆まき、年の数だけ豆を食べる、恵方を向いてだまって巻き寿司を丸かぶりするなどの慣習があります。
どうして節分の日にこれだけのことをするのでしょう。
立春の前日だからです。つまり、立春(新しい年)を迎える前に行事をして、厄を払っておくという意味があるのです。
さて、立春に食べるものは茶道の世界にありました。
「花弁餅」という梅の花のような形の薄く丸い形の和菓子で、昔からお正月に食べる和菓子ですが、茶道では立春に振舞われるようです。
立春大吉とは
禅寺で立春の日に「立春大吉」という書が貼ってあるのをご覧になったことはおありでしょうか。禅寺では、立春に書を貼る慣習が残っています。
立春大吉とは、お正月でいう謹賀新年のような意味です。厄除けの意味が強く、1年間災いから免れますようにという意味を持っています。
厄除けに効果がある理由は、「立春大吉」と縦書きすることにより、左右対称になり、裏から見ても立春大吉と読めます。悪鬼が門から入り振り返った時に、「立春大吉」を見て「まだ門をくぐっていなかったか」と勘違いして帰っていくという言い伝えがあるのです。厄除け効果抜群ですね。
まとめ
立春は、節分の陰に隠れて、あまり派手な行事はありません。ただ、節目を迎えた一年の始まりという意味や立春大吉という深い意味を考えますと、大切な日には違いありません。
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